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1グラムの思考

思ったことを文字におこしているだけのブログ

街コンに行ってきた事の話

街コンに行ってきた。
今までずっと気にはなっていた。どんな人間が来るのか?どんな話をするのか?本当に出会いの場として成立するのか?とくに三つ目の疑問は興味深くて、女性は参加費が大変お得となっており、出会いと求めているというよりは「なんとな〜く」の気分で来ているのではないか?という疑問があった。ずっと潜入してみたいとは思っていたものの、ひとりで行く勇気はない。そんな矢先、知り合いに「一緒に街コン行かない?」と声をかけられた。アラサー女子のその知り合いは真面目に出会いを求めているようで、以前もわたしに何回か「いい人いない?」と聞いてきたことがあった。これは願ってもいないチャンスだったが、根がチキンなわたしはおおいに悩んだ。妙にびびってしまったのだ。しかし悩んだ挙句、知り合いも一緒だし、参加費も安いものだったし、参加してみることにした。

先に書いておくが、わたしは100%冷やかしである。高い参加費を払って参加する男性には本当に申し訳ないのだが、わたしには絶対に裏切りたくないパートナーがすでに居て、行きたがっている知り合いのお供をしつつ、自身の知的好奇心を満たしているだけである。今夜わたしに声をかけてくださったみなさま、ありがとうございます、そしてなるべく会話を長引かせないようにはしていたものの、幾分かのお時間を無駄にしてしまってすみませんでした。


さて、以下レポ。特定を避けるためにフェイクあり。

 

わたしが参加したのは東京都内某所で行われた会である。男性の参加費は、女性のそれの二倍をゆうに超える。少々早めに到着してしまい、ドア前の受付デスクで手続きを済ませ、プロフィールシートをもらった。会場(というかスペース)入りし、まずその狭さにびっくりした。ここに25~30人くらい入れるの?本当に?と思うくらい狭い。カウンタースペース、ソファ席、あとはテーブル席が6席分くらい。説明には「立食」と書いてあったので、まあこんなものなのか、と思い、荷物を置けるところを探す…が、ない。まさか今日街コンに来るとは思わなかったので、くすんだ色のリュックにノートパソコンを2台入れてきている。こんな重いリュックを背負いっぱなしはダサいし、何より疲れる。運営側の人間はふたりで、ひとりは表で受付、もうひとりはせっせと食事とお酒を用意していたのだが、この料理人兼バーテンさんに聞いたら、どうやらカウンター下に置いてもらえるとのこと。リュックを預け、コートとマフラーをハンガーにかけ、一息ついたところで先客の女性3人組をちらちらと観察する。友達3人で来ているようで、横一列にソファに並んで座り、何やらクスクス楽しそうに会話をしていた。ファーの付け襟の子、ふわふわの白セーターの子、淡いピンクの膝丈スカートの子。わたしはリュックこそ背負ってきたものの、たまたまワンピースを着ていたのであまり浮かずに済んだ。ちなみに知り合いはスキニーのジーパンに紺色のチュニックを着ていたのだが、このチュニック、胸元の露出がそこそこある。谷間がちらりと見える。先客の女子3人組は明らかに男ウケを狙っている服装だったが、なるほど、知り合いはカジュアルさを全面に出しつつも女性としての魅力をちらりと見せるという高度なテクニックを身につけていた。
「お互いのことは知らないふりしよう」と知り合いから事前に提案されていたので、荷物を置いたあとはちょっと離れて座った。彼女は入り口がすぐ見えるソファポジション。わたしは入り口とソファに背を向けたカウンターポジション。もうこの位置取りの時点でわたしは「負けた!」と思ったのだが、カウンターポジは後々役に立つこととなる…。


カウンターに座ったはいいものの、まだ時間が早かったのでとりあえずプロフィールシートを埋めることにした。高学歴インテリキャラで通そうと思ったので、プロフィールには以下のように書いた。

趣味:読書、ゲーム
周りからよく○○と言われます!:インテリ系?笑
どんな人がタイプ?:博識な人
ストレス解消方法は?:引きこもる、スノボ
デートで行きたい場所は?:野毛 

回答の理由は以下の通り。
趣味:知的さとオタクさを兼ね備えているアピール
周りから〜:自分で「?笑」と疑問系にすることでつっこんでもらえる
タイプ:博識、という字がわからない人が過去に何人かいたので(男女問わず)、インテリ感出すために書く
ストレス解消法:対照的なふたつを書くことで、インドアもアウトドアもいけるアピール
デート:野毛は動物園(女子力◎)と飲み屋街(男子力◎)のダブルアピール

さて、プロフィールを書き終える頃にはぱらぱらと参加者が到着していた。ソロの男性ひとりを除いて、全員が2人組で来ている。全員ソファやテーブル席を陣取る中、ひとりだけカウンターでぼうっと観察。知り合いは隣に座った男性2人組とさっそく話している。全員がプロフィールシートを記入している間はずいぶんと暇だったので、フライイングしてビールを頼む。ドリンクを渡され、「これって乾杯とかあるんですか?もう飲んじゃっていいんですかね?」と聞いたら、バーテンのお兄さんが「まあいいんじゃないですか、俺もこっそり飲んじゃうのでふたりで先に乾杯しちゃいますか」とまさかのバーテンフラグ。えっ、と内心首をかしげつつ、まあやることもないのでとりあえず乾杯してビールを飲み、バーテンさんと雑談。
5分ほどした頃だろうか、20人ほど集まり、受付の男性がようやく室内に戻ってきた。「何名か男性の方が遅れているようですが、まずは乾杯しましょう!」と始まりの合図を出す。どうやら乾杯をしながら、プロフィールシート裏にあるおなまえシートに異性の名前を書いてもらう、というシステムのようだった。ここでわたしのカウンターポジが活きた。ドリンクを注文しに来た男性に声をかけられまくったのだ!
「とりあえず乾杯しますか」とドリンクを受け取った男性に声をかけられ、そのままの流れでプロフィールシートの見せ合いっこ。「読書とゲームってどんなものが好きなんですか?」と聞かれ、「インテリ系ってなんでですか?」と聞かれ、「スノボはどちらのゲレンデですか?」と聞かれ、「野毛のおすすめの店はどこですか?」と聞かれ、思惑通り、興味をもたれて質問攻めにされた。わたしはインテリキャラで通しているので、もちろん返答は「今はロランバルトを読んでますね」「理系出身なんですけど、大学時代は筋ジストロフィーの研究をしていたので…」「スノボはカービング至上主義なのでパウダーの無いガチゲレンデです」「看板も何も出ていない隠れ家的な焼き鳥屋ですね」なんて感じで、相手が「すごいですね…」と言ってそそくさと離れていくまで自分の知りうる「一般的ではない単語」を大量に並べてみた。ただの嫌なヤツである。


このように声をかけられてはドン引きされるということを何度か繰り返し、おなまえシートも埋まってきた頃(ちなみに顔と名前が一切一致しなくて困った)、一息ついてあたりを見回したらもうすっかりグループが出来上がっていた。そして驚異的な女子のニットセーターとスカート率。モテを意識しすぎていてちょっとおもしろい。「わたし全然そういう気ないんです〜友達に誘われてきただけです〜」感をプンプン醸し出している。いやまあリアルに全然そういう気のないわたしが言えたことではないんですけどね…。だれかに声をかけようとしても、女子2人組でがっちり囲んで他を許さない雰囲気。仕方なくカウンターで赤ワインを立ち飲みしながら、なぜか空になる前にどんどん注いでくるバーテンさんとまたお話。バーテンさん、お酒がまわってきたのかずいぶんと饒舌。気づいたら受付・進行役のお兄さんもカウンター内に入ってビールをぐびぐび飲みながら会話に入ってくる。おいおいフリーダムだな!?と思いつつも、3人で互いに「芸能人に例えたら誰に似ているのか」というくだらない話に。わたしは「吉高由里子」「優香」と言われた。10分くらいまた話していたら、見た目イケイケの男性とその友達のくたびれたサラリーマンみたいな人がドリンクのおかわりを取りに来て、「あっちの席空いたから座る?」と立っていたわたしに声をかけてきた。このままではバーテンとフラグが立ってしまうぞ、と危機感をおぼえてきたのでその提案に従い、テーブル席に腰をかけた。座った途端に「とりあえず連絡先交換しない?」と言われ、この手の会には慣れているか、あるいは一生懸命アプローチしているのかのどちらかだったが、「すみません今携帯手元にいないのでわたしのプロフィールシートにおふたりの LINE ID を書いていただけますか?」と聞いたら自身の名前、連絡先、そして自分の特徴までもをきっちり書いてくれた。手際よく「スノボ、ツンツンヘア、スーツ」と特徴を書いている様子を見ながら、これはどちらかと言えば慣れているほうかな、と思った。どうやら公務員らしいのだが、この2人組とはもっとも会話が長続きしたように思う。イケイケの子は実際は口下手であまり喋らず、逆にくたびれたサラリーマンがよく喋った… わりに、会話がつまらないし、ところどころ失礼。「まあまったく興味ないんだけど、週末なにしてるの?」とか、「へえ〜そうなんだ!わりとどうでもよかったね笑」とか、とにかく余計な一言をつけてくる。イケイケの子が控えめに「それは失礼なんじゃ…」と嗜めるが、まったく制止力がない。あまりにもタイプが違いすぎるので「どうやって知り合ったんですか?」と聞くと、「え〜と、飲み会、みたいなのに行ってたらよくばったり会ったので、声をかけたのが始まりです」という返事が。なるほど、つまり街コンで何度も見かけた結果ふたりで参加するようになったんだな。そういえば今思い出したのだが、軽食を大量に紙皿に盛ってテーブルに座っていた女子たちに「いっぱいとってきたから一緒に食べませんか?」と声をかけていた。手際いいな?


しばらく上記の凸凹コンビとお話した後、だんだんくたびれたリーマンの発言にイラッとしてきたので「ドリンク取りに行きますね〜」と抜け、再度カウンターへ。お酒の飲みすぎなのか顔を真っ赤にした女の子がバーテンさんにハイテンションで話しかけていて、バーテンさんもしっかり笑って相槌を打ちつつも一言も喋らないのが印象的だった。さっきまではあんなに饒舌だったのに… と思いながら見ていたら、後ろから声をかけられた。ずいぶんと最初のほうで「俺も読書が趣味なんスよ!NARUTO とか読んでました!」と言い放った人だった。どういうわけか、めげずに読書の話題をまた振ってきて、「星新一って知ってます?」と食い気味に言われたので「星新一訳の短編集ならちょうど今朝読み終わったところです」と答えたら「すごいっすね!?俺全然わからないっす」と言われた。アホの子だ… 博識な人がタイプって書いたのに気にせずにアホ丸出しにしてる子だ…。相手にするのが面倒になってきたので、そそくさと空いているソファ席に移動した。


ソファ席の隣に座っていた男性が声をかけてきたのだが、この人がなかなか面白い人だった。ストライプ入りの紺色のスーツをびしっと決め、きれいなワイン色のネクタイにはタイピンが。ほ〜ハイステータス男子かな?と思ってお話をしてみたら、どうやら役所勤めのちょーっとだけ偉い人らしく、聞いてもないのにいかに自分が出世レールに乗っているのかという話を始めた。「ココだけの話ね」と小声で切り出したその男性の顔はキリッと凛々しかったものの「俺の年収、同期より高くてさ、700万なんだよね」と嬉しそうに言っていたのがちょっとかわいかった。いいネタになると思って、すかさずエリートキャラ発動。「え〜700万すごい!わたしの同期も今それくらい稼いでるみたいで、わたしもあとちょっとなんですよね!」と言ってみた。嫌な顔をされると思いきやすごい勢いで「バリバリのキャリアウーマンですね!素敵です!」と褒めてくれて、逆にわたしのほうがどぎまぎとしてしまった…。

役所勤めマンがドリンクのおかわりに立った隙に、わたしも席を立って知り合いの姿を探す。パーカーのジッパーを首下まで目一杯閉めてた男性と楽しげにお話をしていた。この時点で街コン開始からもうすでに2時間経っていて、そろそろ疲れてきたので先に抜け出すことにした。「早めに退場しても大丈夫ですか?」と進行役の人に確認をしたら、バーテンさんに「えー帰っちゃうの!もう一杯作るから付き合ってくださいよ」と留まらせるための営業トークなのか何なのかわからないことを言われたが、わたしの意志は固かったので丁重にお断りして退室。以前よく行っていたバーが会場近くにあったので、移動してまったりひとりで1杯飲んで帰った。知り合いからは「4人から連絡先ゲット!」というメッセージがきていたので、それなりにうまくいったようだった。

 

以上がわたしの街コン潜入レポートなのだが、まとめると:

  • 女子は冷やかしっぽい子が多い
  • 男女比率は4:6くらい
  • 男性は公務員が本当に多い!出会いがないらしい
  • ハイステータス男子、と言いつつも大半は中の上くらい
  • 思ったよりも男性陣がコミュ障ではなかった
  • わりと早い段階で小グループが出来上がってしまう
  • 街コン後は「もう1杯いく?」と意気投合した人と二次会コースあり(知り合い情報)

わたしが参加した街コンは会場が狭かったり、遅刻者の対応で進行役が不在だったり、席替え・アクティビティの類が一切なくほぼほぼフリータイムだったりして、段取りの悪さが目立った。フリータイムなので積極性がない人はぼっちになってしまうのだが、たまに進行役の人が仲介していた。逆にフリータイムだと「話が弾んでいるのに強制席替え」という状況にはならないので、気になる異性がいるのなら話しやすいメリットはあるように思う。

総合的になかなか興味深い体験であったが、おそらくもう行くことはないだろう。一度で満足である…。