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1グラムの思考

思ったことを文字におこしているだけのブログ

謝りたいことの話

非道いことを言ってしまった。本人に謝って、おそらく赦してはくれたのだが、考えれば考えるほど、今度は自分自身がゆるせなくなってしまって、すこしだけ自分を責め足りないので、ちいさな懺悔をひっそりと書いてみようと思う。

ひとの根幹というものは変えようにも変えられないもので、そこを否定してしまったらそのひとには何も残らないのだ。自身を生成しているものすべてを否定しているのと同意義なので、そこを否定するというのなら、言う側も相当の覚悟をもたなければならない。しかしわたしはあまりにも無責任に、考えなしに、あっさりと否定をしてしまった。それが真実であったのならまだしも、幼稚な反抗心で、わたし自身の未熟さを省みることもせず、思ってもいないことを言ってしまったのだ。一度放たれ、わたしから離れていったことばはもうわたしの物ではなくなり、相手を蝕むものとなってゆく。だれよりも肯定していたいはずで、以前も今も尊敬しているひとだった。相手の反応を観察してはじめて自分の言ったことばを思い返し、とんでもないことを言ったのだ、とこころが暗くなった。すこしの時間をおいて、冷静になって考えて、謝らなければ、本心ではなかったということを、この想いを洩らすことなく伝えなければ、と焦った。そのひとの存在、そのひとの歴史を否定してしまったこと。そしてそのひとと共有したものを否定してしまったこと。ふたつの点において、わたしは失態を犯したのだ。

謝っても、嘘だと説明しても、わかってる、と本人に赦されても、起こってしまったという事実がなくなることはない。ふとした瞬間にそのひとが思い出したとき、傷ついてしまわないか。思い出すたびに、信頼をすこしずつ削りとってしまわないか。これはただの自己満足だ。書いて、読み返して、わたしは後悔をしているのだと自身を慰めるための懺悔でしかないのだが、それでもこれ以上引きずってしまうのもよくないので、ここにて記す。