1グラムの思考

思ったことを文字におこしているだけのブログ

「さようなら」という言葉の話

わたしは「さようなら」という言葉があまり好きではない。どうしてこうもこの言葉は淋しさを駆り立てるのだろう。仰々しいような、取り返しのつかないような、まるでわたしの一部がぽっかりと抜け落ちてなくなってしまうような、形容しがたい恐ろしささえある一言だ。この言葉が書かれているのを目にしたり、だれかが発しているのを耳にすると、喉が詰まって、息が止まって、不可解な涙を必死に押し戻すはめになる。

だからわたしは思考を重ねて、何度も心の中でこの言葉を唱えてはじぶんをじゅうぶんに傷つけて、あえて選んでは口にしたのだ。たった一言、さようなら、と。